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活動計画

平成25年度(2013年度)活動計画

(1)ソーシャルメディア研究部門

  • 以下の3項目を中心に、ソーシャルネットワーク分析の研究を展開する。
    • 情報拡散や意見形成の数理モデリングに関しては、ここ数年間の研究成果で世界の最先端研究をリードしている。本年度計画では、ユーザ間の動的信頼モデルを確立し導入することで、より精緻なモデル構築に向けた研究を展開する。
    • ユーザ間の信頼レベル階層を導入し、階層付きモチーフ・パターン分析によるネットワーク類型化手法を開発する。
    • これまでの成果として、乱歩モデル型ネットワーク機能コミュニティ抽出法は、日本データベース学会論文賞を受賞するなど高い評価を得ている。本年度計画では、情報拡散モデル型に拡張し、その有効性などを検証する。
  • 以下の2項目を中心に、企業間取引ネットワーク分析の研究を展開する。
    • 乱歩モデルに基づく取引ネットワーク脆弱部の検出では、脆弱レベルの高い企業群の属性に着目した、新たな順位統計量の考え方と検定法を確立し、大規模実データでの有効性を検証するとともに、多様な順位データへの適用評価を進める。
    • 高次元空間データの縮小埋め込みによる階層構造付き関係データ可視化法とともに、これら技術を土台とした効率的な類似探索法を開発する。

 

(2)先端情報システム研究部門

  • 以下の3項目を中心に、防災情報システムの研究を展開する。
    • 大規模災害時には安否確認が不可欠であり、対災害性の高い安否情報システムが求められている。新たに開発したクラウド型安否情報システムを実運用できるようにするための改良と検証を行う。また、大阪府立大学などの他の公立大学と連携し、他大学でも安否情報システムを使えるように、システムの汎用化についての研究を行う。
    • 静岡県災害情報支援システム研究会は、東海地震に備えて災害情報支援システム「東海地震ドットネット」を運用している。東日本大震災の状況や新たな研究知見を踏まえて、対災害性を向上させた新しい東海地震ドットネットシステムを開発し、実運用することにより災害ボランティア関係者の情報共有の促進を目指す。
    • 南海トラフ巨大地震などの被害を軽減するため、近年急激に普及しているスマートフォン向けの防災支援アプリケーションの開発を継続する。防災訓練等において、開発した防災支援アプリケーションの評価実験を行い、防災支援アプリケーションの検証を行う。
  • 以下の項目を中心に、コラボレーションシステムの研究を展開する。
    • フィジカルアセスメント学習支援システムの研究開発については、試作済みの打診および聴診のe-Learningシステムの評価実験を三重県立看護大学において行う。
    • 遠隔作業支援システムの研究開発については、映像と音声を対象とした中継サーバの機能を強化し、指示者・作業者共に有用な機能の実装を進める。

 

(3)地域連携・地域貢献活動

  • 全国少年少女草サッカー大会運営支援システム開発・運用を継承する。
    • 2013年で27回を迎える全国少年少女草サッカー大会(以下、大会)は、NPO法人ふじのくに情報ネットワーク機構と本学との共同事業として第19回大会以来経営情報学部・同研究科の学生・院生らがシステムの開発と運用の一切を担当してきた。
    • 2008年には本取り組みに対し総務大臣からU-Japan地域活性化部門賞を表彰された。
    • 本システムを利用した大会運営の情報化に貢献するとともに、携帯電話を用いた勝敗結果の報告の仕組みなど最新のICT技術の開発・導入とともに、写真館システムなどの機能追加を提案して実施してきた。
    • 学生・院生らはこのプロジェクトを通してシステム開発と運用に関するすべての経験をすることができ、地域への関心も高まり、NPOをはじめ様々な団体組織の活動に積極的に関心を持ち、参加してきた。
    • 今年度も引き続き、学生・院生らの活動を指導・支援していく。